キャンプ回顧録 4回目のキャンプ@平湯キャンプ場 2014/08/15～16

待ちに待った夏休みキャンプ。このキャンプは娘に雄大で美しい自然の風景を見せたくて、日本有数の景勝地、上高地の近くにある岐阜県の平湯キャンプ場へ行くことにしました。事前の天気予報では曇と雨が目立ったけど、雨キャンプはもう経験したし、少しでも晴れ間が出てくれればと思って決行したのです。

キャンパーの聖地、平湯キャンプ場

キャンパーの聖地と言われているキャンプ場は日本各地にあるそうですが、ここはその一つ。広大な敷地に程よく木立を残した林間サイトが広がっていて、自然をより近くに感じられる素敵なキャンプ場でした。現地に到着したときは小雨だったので、本格的に雨が降る前にと急いで場所を選んで設営を始めました。

トイレも小綺麗で素敵なキャンプ場だったと記憶しています。ここはまた行きたいキャンプ場の一つだけど、山形からでは距離があるので未だ実現していません。

そして雨、雨、雨…。

設営が終わった頃から雨が強くなってきました。こうなっては仕方がないので引きこもりキャンプに。しかしこの後雨脚は強くなっていくばかりなのでした。そして夕方になり、予め買っていた飛騨牛を炭火焼きでいただくことに。

これが馬鹿ウマ！スーパーで買ったものだけどめちゃくちゃ美味かった！とろけるような柔らかいお肉でした♪

…そしてここからの記憶は雨に関することしかありません。写真もこれまでの3枚だけしか撮っていませんでした。何故ならここからはひたすら雨との戦いが始まるからです。まずこの肉を焼いているときも実は雨のしぶきが肉や炭火に掛かっていました。このときは家族全員が雨具を来て食べていますが、強い雨音で声を張らないと聞こえないくらいでした。

食事を終えて食器を洗って片付けた頃、降り続く強い雨がとうとうテントの足元に溜まり始めました。聞けば水捌けは悪くないところなんだそうだけど、このときの降水量は異常でした。平成26年の8月16日はここ平湯キャンプ場のある岐阜県を含む複数の地域で記録的な豪雨があり、この日はその前日だったのです。タープの下だけならテントに逃げればいいだけなんだけど、テントのインナールームのボトムまで水に浸り始めました。寝室が浸水したらどうしよう…。そんないやな予感がよぎります。

酷い雨で特にすることもないのですぐにシェラフに潜り込んだけど、すぐに寝てしまった妻と娘を横目に、浸水という最悪なケースに備えて避難を頭の中でシミュレートしたり、必要ない荷物を車に片付けたりして自分はまんじりともせず。そうこうしている内に16日に入り、雨が更に強くなってきました。映画「となりのトトロ」で雨の日にサツキから傘を借りたトトロがジャンプの振動で木の葉っぱの水滴を落とすシーンがありますが、あんな感じの強烈な雨です。これはやばいと思って外に出ると、テントとタープの下の水溜りは更にひどくなっていて、一部インナールームが水に浮いているような状態になりました。そんな状態でも室内には全く水漏れがなかったのは大したものですが、このときはそれどころではなく、このサイトに流れ込んでくる水をなんとかしようと夜中にライトを灯して水の流れを遡ってみました。すると川のように流れている水が通路を洗い越し状態で渡っている所があり、まっすぐ流れれば下水に入るところ、流れてきた石ころや枯れ木で堰き止められて我が家のサイトに水が流れ込んでいる事が判明しました。幸いにも持ち込んでいた移植ベラでポンチョを被った自分が夜中にガツガツと石ころや枯れ木を排除。その様子はテントの中に居た妻にも聞こえたそうで、後日妻からは「ジェイソンパパ」と笑われました(;´ー`) しかしその必死の行動は功を奏し、下水に水を導くことに成功して我が家のサイトは見る見るうちに水が引いていきました。1時間も経った頃にはテントとタープ下の水溜りは無くなったのでした。

予定を早めての撤収を決断

スマホで最新の天気予報を確認したら、いつの間にか帰る日まで強い雨という予報に変わっていました。晴れ間どころかこのままではずっと雨なので、当初は二泊三日の予定だったところを涙をのんで一泊だけで帰ることにしたのです。

翌日朝食を済ますといくらか雨脚が弱くなったので、その隙きを見計らって撤収完了。テントとタープはびしょ濡れなので、他の荷物をブルーシートで覆ってその上にテントとタープを置きました。帰りがけにひらゆの森でお風呂に入ってさっぱりし、それから帰途に就いたのでした。

我が家史上最強の雨キャンプ

この5年後になる今年の夏休みキャンプでは令和元年台風10号の最接近で強い雨に見舞われますが、それでもこの平湯キャンプ場での雨には遠く及びません。結果的にはただ行って雨の中テントとタープを設営し、飛騨牛食べて一晩寝て帰ってきただけになりますが、このときの経験はその後の雨キャンプに対する自信に繋がりました。そしてこの一件で我が家はスノーピークのテントに対する信頼を一層深くしたのです。

以上、キャンプ回顧録 4回目のキャンプ@平湯キャンプ場、完結。