2021年9月13日月曜日

家族で月山登山 2021/09/11~12 Part.1

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家族で登る霊峰月山

出羽三山の一つに数えられる霊峰月山。自分はこの山が大好きです。山頂から見る眺めがまた素晴らしく、どこを見ても絶景ばかりです。また山頂には月山頂上小屋があり、そこの料理が最高に美味しいんです。その山頂からの絶景と頂上小屋の料理をそれぞれ体験してほしくて、家族を連れて月山に登ることにしました。当初は2021/08/08の山の日に予定していたけど悪天候のため断念。それなら山の上で紅葉が始まるであろう9月の中旬ということで、2021/09/11から1泊で登ることにしたのでした。

始まりは宵に白く浮かぶ雲海から

今回登山ルートに選んだのは月山八合目の弥陀ヶ原湿原ルートです。弥陀ヶ原湿原もまた自分のお気に入りの場所でよく撮影しています。その素晴らしい景観を家族に見せるべく、日の出前に家を出発し04:40頃に月山八合目駐車場に到着しました。


駐車場から西の方角を見ると鶴岡市周辺を覆う雲海が白く浮かび上がって見えました。空には雲があるものの概ね晴れていて大丈夫そうだったので急いで出発です。…が、残念ながら東の方角を雲が覆っていて朝日はほとんど見えませんでした。


それでもそろそろ草紅葉も最盛期の弥陀ヶ原湿原の景観を家族に見てもらえたかなと思います。


というわけで木道沿いに設置してあった椅子に座って朝ご飯をいただきます。荷物を軽くする為メニューは簡単にコンビニおにぎりです。自分としたことが写真を撮るのを忘れたのでありません(;´ー`) 腹ごしらえが済んだらいよいよ登山に出発です。

いよいよ登山開始!

登山道に入ってすぐ、弥陀ヶ原湿原を一望できるポイントに来ます。この位置からは確か鳥海山も見えるはずだけど、この日は雲に隠れていました。


そして秋の気配が色濃い登山道をひたすら登ります。


それにしてもこの日は雲海がとても迫力がありました。途中、天使の梯子が降りているのを見たりして、そんな景色は登りに息の上がる我々家族を大いに励ましてくれました。


往路の1/3くらいを登って一休みしていると、息子くんがミツバチ?と仲良くなっていました。


気温が低いせいか動きが鈍く、優しくツンツンしても全く逃げる様子はありませんでした。息子くんは名残惜しそうだったけど、出発するので近くの草に逃してあげました。

月山九合目の佛生池小屋到達!

弥陀ヶ原湿原を出発しておよそ1時間半ほどで往路の中程にある月山佛生池小屋に到着です。


このときちょうどガスが出てきたのと、修験者の一団が佛生池に祈りを捧げていたのでとても厳かな雰囲気に包まれていました。邪魔にならないようそっと脇を通って小屋に入ると、前回の登山で娘が食べて超お気に入りになったコーンスープをいただきます。


高度が高くもはや秋真っ只中の気温の中、温かいコーンスープは体に染み入る美味しさでした。ここまでの登りの疲れを幾らか回復してさぁ出発…の前に娘がこんなのをメニューに見つけてしまいましたw


確か地元産の全粒粉?を使っていると書いてあったような記憶があります。これがまた美味かった!お腹が膨れて登れなくなると困るので1つを四人で分けて食べたんだけど、子供達が先を争うように食べてあっという間になくなりました。

ホクホク顔の子供達をトイレに行かせ、気合を入れ直して再び出発です。小屋に入る前は少しガスって来たけど、外に出たら青空が広がっていました。


素晴らしい景観に歓声を上げつつ、再び登り始めます。どの方向を向いても雲海が見え、子供達は「雲の上を歩いてる!」と大喜びです。


そして景色に紅葉の色彩が多く入ってくるようになりました。


平地に比べて1ヶ月以上も早い紅葉狩りです。


鮮やかな色彩を楽しみつつ山頂へ…と言いたいところだけど、このあたりからガスり始めて来ました。


そして弥陀ヶ原湿原ルートの最難関、”行者返し”です。


慎重にゆっくりと歩を進め、時には手を貸してここを突破。そしてまた登ること1時間強。

ついに月山頂上小屋到着!


弥陀ヶ原湿原を出発してからおよそ3時間半、月山頂上小屋に到着です。子供達も一人として泣き言を言うこともなく、寧ろ頂上に来ても元気いっぱいだったのが驚きでした。もちろん我々夫婦は別の意味でいっぱいいっぱいですw でもここへ到達したという達成感で満たされました。

ここへ到着したらまずお参りを…と思ったんだけど、残念ながら神社は冬支度で閉まった後でした。


これはまた来年開いたときに来いということですね、分かります!

というわけで早速頂上小屋にチェックイン。いつものおばちゃんが優しく出迎えてくれました。娘は久しぶりの再開です。部屋に案内され荷物を置かせてもらいます。


高山植物の噛柴(カムシバ/タムシバ)の名が付けられた東向きの部屋でした。朝日の方向の部屋に当たるなんてありがたい!ちなみに娘ちゃん、”噛柴”の表札を眺めて少し首を傾げてこう言いました。

「むしば部屋だ!」

なんでやねん!!

なにはともあれ荷物から開放されて身軽になり、食堂へ行って珈琲をいただきました。


これがまた美味しいんです!疲れた体を癒やす、至福の一杯。みなさんもここに来たらぜひ飲んでみて。

さて、頂上小屋に着いたらやることは…?景色を楽しむ事!しかし残念ながら九合目を過ぎたあたりからずっとガスっていて視界が悪く景色は楽しめません。それでも普段訪れたことのない頂上小屋で畳の感触を楽しんだりしてゆっくり過ごしました。

そしてお昼の時間。階下から漂ってくる美味しい香りに誘われて食堂へ行きました。我が家の選んだメニューは自分がモツ煮とライス、他は全員カレーライスです。


頂上小屋のおばちゃんからカレーは辛いよ?と説明を受けたけど、普段我が家ではだいぶ辛いキーマカレーを食べているので大丈夫と判断して注文。上の娘ちゃんは美味しい!と余裕だったけど、下の息子くんはちょっと辛くて全部食べれませんでした。ごめん、完全にとーちゃんの判断ミスでした。それでも半分以上食べた息子くんは偉い!そしてモツ煮がめちゃ美味い!何度も言うようだけど山の上は涼しいどころか寒い気温です。そんな中でいただくモツ煮の美味いこと!体がポカポカ温まって顔がほころびました(*´∀`*)

昼食を食べた後も部屋に戻ってのんびり過ごします。最初のうちは何故か娘が学校で習ったらしい「大造じいさんと雁」という話の演劇を即興でさせられたりしましたが、さすがに登りの疲れもあり、お腹が膨れたこともあり、そのうち家族皆で眠りました。


せっかく登ったのにもったいないかなとも思ったけど、登山では疲れを癒やすことも大事。下山に向けて体力を万全にするためにもここは寝ておきます。

そして壮大な夕景色を見る

16:30頃に目が覚めて窓から外を覗くと、ガスっていたのに太陽が朧に見えることに気が付きました。あれ?これはひょっとしてガスが晴れるんじゃ…。


この期を逃してはならないと家族を起こし、月山神社本宮の西側に出てみます。それはほんの一瞬の出来事でした。


強風の吹きすさぶ中、突如としてガスが晴れ渡り壮大な景色が眼前に広がりました。その神々しい事といったら!家族皆が感激して景色に見入ります。子供達が口々に「すごいね!」「すごいね!」「奇跡だね!」「奇跡だね!」と言いました。そうです、これを家族に見せたかったんです。庄内地方にあって見ることができる壮大な非日常の景色。日本全国の景勝地に勝るとも劣らない我らが山形の景観です。自分の願いの一つがこうして叶いました。

そして待ち望んだ月山頂上小屋の夕食

壮大な夕景をじっくり楽しんで頂上小屋に戻ると、夕食の美味しそうな香りが漂ってきました。またしてもその香りに誘われて食堂へ行きます。そう、これはもう一つの願い、頂上小屋の美味しい食事です。


もちろん昼食もとても美味しかったです。ただ夕食は更にその上を行くんです。そして皆さんに思い出してほしいのは、ここは1900m以上の高所にある山小屋であるという事。もちろん車では行くことができませんし、当然お米や食材なども車で運ぶことはできません。他の山小屋では全てレトルトメニューということも珍しくなく、それは輸送に掛かる労力や費用を考えればごく普通のことです。でもここではご覧の通りの山菜を活かした料理の数々が並びます。そしてこれが最高に美味いんです!山小屋レベルでは、という話ではありません。平地にある旅館に比べてもそれを超える美味しさだと自分は思っています。これだけのごちそうを出してくれるのに1泊のお値段はなんと大人1人1万円を切ります。これ儲け出てるのかな…と心配になるくらいの価格なんです。月山に登った方で時間が許すなら是非ともここに泊まってみてください。尚、ここでは予約が必須なので利用の前には必ず電話しましょう。連絡先はこちらのHPを参照ください。

なんだか回し者みたいになってますが、ただの熱烈なファンですw そして今回そのファンの仲間入りしたのが家族の皆です。特に妻はこの山行が嫌だったみたいで、最後まで「自分も行かなきゃだめ?」ってスタンスでした。自分のワガママに付き合ってもらってそれだけでも感謝だけど、ここに来て夕景を見て感動し、そしてこの夕食を食べてもう完全にやられたようです。過去に登って食べたことのある自分の話を聞いても話半分でしか聞いてなかったそうで、まさかこれほど美味しいとは思わなかったと。冗談めかして「ここに1ヶ月位置いてもらって料理方法教えてもらいたいくらい」とも言っていました。そして最後には「悔しいけど山登り楽しかったし、この食事も美味しかった。月山限定だけどまた来たい。」との弁。ふふふふふ。計画通り…!これはもうビールで祝杯です。



美味い…!美味すぎる…!

そしてもう一つ驚きだったのが、娘ちゃんが大人と同じ山菜メニューを美味しいと食べたこと。頂上小屋のおばちゃんからはチェックイン時にメニューをお子様用にするかどうか聞かれ、娘に相談した所大人と同じ山菜メニューがいいという返事でした。天ぷらの中にはミョウガがあったりして本当に大丈夫かな?と思ったけど、娘は美味い!と喜んで食べました。さすがにミョウガは苦手で自分に渡されたけどw 量が多かったので全部は食べれなかったけど、次に来たときも絶対に大人の山菜メニューがいいと言う娘ちゃんでした。今年小学5年生の娘ちゃん、味覚も成長したなぁ。

そんなこんなで美味しく夕食をいただいてお腹もいっぱいになった後は星を見に外に出てみました。…しかし残念ながら既に辺りはガスの中でした。あの晴れ渡った夕刻がまるで嘘のようです。あの時間帯に晴れ渡ったのは本当に奇跡だね、と家族で話しました。きっと神々が粋な計らいをしてくれたんでしょうね。ありがとうございます。星空はまた今度来たときのお楽しみ。今夜は大満足で眠りにつきます。

…続く。

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